内向的であり外交的でもある。刺激に敏感なのに刺激を追求する。このように、一見すると矛盾しているような特徴を持っていることが多いです。僕自身がHSS型HSPの可能性が高いので僕の解釈も混ぜて解説していこうと思います。
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HSS型HSPとは
HSS(High Sensation Seeking)とは刺激追及型という気質のことです。HSPという気質を持っている人の中でも、HSSの気質を備えているタイプの人がいて、このタイプは人口の6%しかいないと言われています。このタイプの人のことをHSS型HSPと呼んでいます。
変化を好み奇抜な刺激や経験を求めて行動する人のことで、HSSもHSPと同じく天性的な気質であります。HSSは、心理学者のマービン・ズッカーマン博士が唱えた概念です。
ちなみに、HSPを提唱したアーロン博士によると「HSPの70%が内向的なタイプ、30%が外交的なタイプ」と言われています。
その「外交的なHSP」と「HSS気質」は非常に似た特徴を持っているため「同じ気質じゃないの?」と勘違いしてしまいそうになりますが、別物の気質です。
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HSPとHSSの違い
HSPとHSSの違いをシンプルに言うなら、正反対の気質です。
HSPは「感受性が強く敏感な気質」を、HSSは「好奇心旺盛で刺激を求める気質」を持っており、HSPとHSSは全く別の気質です。そんな「全く別で正反対な2つの気質」を兼ね備えているのがHSS型HSPなのです。
さらにわかりやすく考えてみると、「HSP」というカテゴリの中に「HSS」が存在しているという解釈が一番しっくりくるのではないでしょうか?
例えば、「人間」というカテゴリの中に「日本人やアメリカ人」や、「犬」というカテゴリの中に「柴犬やチワワ」といった感じで、HSPとHSSの関係も同様に「HSP気質を持っている人」というカテゴリの中で「HSSの気質も持っている人」。厳密には違いますがざっくりとした解釈としてはこんな感じで良いと思います。
ここからは僕なりの解釈が強めになりますが、HSSの気質だけを持っている人はHSSという表現はされないということです。
どゆこと??と思った方はHSSの気質を考えてみたらわかると思います。
好奇心旺盛で刺激を求めるが敏感ではない性格の人が「俺HSSなんだよね~」とは言わないですよね?おそらく「行動派、新しいもの好き」などの言葉を使うでしょう。
あくまでもHSPの気質を持っている人の中で、好奇心旺盛で刺激を求める気質も持っている人のことを指す言葉だと思います。
なので、HSSの気質を持っていると表現するのならHSPの気質も絶対に持っているということになります。
HSS型HSPは矛盾している?
HSS型HSPの気質を例える言葉で「ブレーキとアクセルを同時に踏んでいる状態」と言われることが多いです。どういう事かというと、このタイプはHSP要素とHSS要素の両方を兼ね備えていることからそう言われています。
例えるならば、すぐに退屈してしまうHSS要素と環境の変化に圧倒されてしまうHSP要素という正反対の気質を同時に持っているのです。他にも、新しい経験を求めるけど(HSS要素)危険を冒したくない(HSP要素)など。
このように、自分の心の中での正反対の気質により常に葛藤しているのです。
HSS型HSPの特徴
刺激を求めるが傷つきやすいHSS型HSPの特徴をまとめてみたので確認してみましょう。
- 周囲からは元気で社交的だと思われているが実際は違う
- 好奇心旺盛だが警戒心も強い
- 刺激を求めるが刺激に敏感
- 行動的なのに小さなミスに敏感
- 学校や職場で評価されづらい
次に、HSS気質である僕自身が実際の社会生活の中で気づいたり感じた特徴もあるので参考にしてみてください。
- 人が好きだけど人が怖い
- 毎日同じ仕事は退屈だけど毎日違う仕事も苦手
- 「みんなと同じ」はイヤだけど「自分一人だけ」もイヤ
人によってはさらに違う特徴を持っているかもしれないのは前提として、このように、対照的な特性をあわせ持っていることがHSS型HSPの大きな特徴と言えます。
HSS型HSPは天才?サイコパス?
結論から言うと「天才」は人によってはあり得ると思いますが、「サイコパス」と「HSS型HSP」は別の気質であるため両立しないと個人的には思います。
「天才」の中にサイコパスやHSS型HSPの特徴を持っている人がいてもおかしくないのは納得できますよね。ただ、HSS型HSP=サイコパスは特徴が違いすぎるのでイコールにはならないでしょう。
HSS型HSPの特徴とサイコパスの特徴の違いを分かりやすく表にまとめてみたのでチェックしてみましょう。
HSS型HSPの特徴 | サイコパスの特徴 |
好奇心旺盛だが警戒心も強い | 冷酷な性格 |
行動的だが小さなミスに敏感 | 感情が欠如している |
他人からの評価は極端 | 結果至上主義 |
熱しやすく冷めやすい | 罪悪感が皆無 |
社交的だと思われやすいが意外と人見知り | 口がうまく表面上は魅力的に見える |
表面には出さないが好き嫌いが激しい | 良心が欠如している |
それぞれの特徴を比較したら分かると思いますが、全然違いますよね。
HSS型HSPは、共感力が高く良心もあり、嘘をつけば罪悪感もあります。なぜならHSS型HSPの特徴にはベースにHSP気質を持っているからです。だからこそ、好奇心旺盛で行動的なのに、警戒心も強く、ミスにも敏感で意外と人見知りなのです。
HSS型HSPが「天才」や「サイコパス」と言われる理由
HSS型HSPとサイコパスが似ている?という話をしばしば聞くことがありますが、僕個人の考えとしては似ていません。なぜなら、本質的な特徴が相反するものだからです。
ではなぜHSS型HSPとサイコパスが似ていると言われるのかの考察をしていきます。
結論から言うと、関わっている人間関係が原因であるかもしれません。
HSS型HSP気質の人を「天才」や「サイコパス」などの判断をするのは誰でしょうか?
「人」が判断していますよね?
人が判断をするということは、人によって評価が違うということです。
例えば、「人と違うのは長所だよ」「行動力があるのに警戒心もあるって優秀だね」などのポジティブな意見をくれる人ばかりが周りに居れば「サイコパス」という評価はされずに「優秀」「頭いい」「有能」などの評価をされるのではないでしょうか。
反対に、「人と違うっておかしいよ」「二重人格?」「協調性ないね」などのネガティブな意見を言ってくる人ばかりが周りに居るのならば「天才」という評価は絶対にされないでしょう。「変わり者」「浮いてる」「無能」などのネガティブな評価をされるでしょう。
結論、HSS型HSPの特徴とサイコパスの特徴の共通するところしか見ていない。
ここまでHSS型HSPとサイコパスは全く違う気質であると言ってきましたが、唯一明確な共通点があります。それは「少数派」であるということです。サイコパスは人口の0.2~3.3%、HSS型HSPは、人口の6%程度の割合で存在すると言われています。両方とも人口のうちの割合がかなり低いですよね。
つまり、大多数の人(マジョリティ)から見たときに、少数派(HSS型HSPやサイコパス)の人のことを上手に理解ができないのかもしれません。
「天才」についても同じことが言えます。天才と呼ばれる人も少数派ですし、天才の事を理解をするのはおそらく難しいですよね。天才と変わり者は紙一重という言葉を聞いたことがあると思いますがまさにこのことです。
なのでこの「少数派」であるという共通点が「天才」や「サイコパス」に似ていると言われる理由の一つであると僕は結論付けました。
まとめ
HSS型HSPの基本情報や、サイコパスや天才と言われる理由について解説してきましたがいかがでしたか?下記がまとめになります。
・HSS型HSPとは、HSP気質を持ちながら刺激を求めてしまう気質のこと。
・外交的なHSPとHSS気質の違いは刺激を求めているかどうかの有無。
・HSS型HSPは、刺激を求めるが傷つきやすいという正反対の気質を同時に持っている。
・HSS型HSPはサイコパスの特徴は持っていないが互いに少数派という共通点がある。
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